トモとトモの話【1】部下✕上司 ~雄っぱいずり編~ / 創作BLエロ小説

トモとトモの話【1】部下✕上司 ~雄っぱいずり編~ / 創作BLエロ小説

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自分の性癖を全部詰め込んだ小説。19歳のときに書いたやつです

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トモとトモの話<1>部下✕上司~雄っぱいずり編~

「トモくんて明るいし元気だし、一緒にいて楽しいんだけど…思い遣りがないのよね。疲れちゃった。ごめんなさい」
………
……
「ええぇえぇーーーーーーーっ!!」

「またおんなじこと言われて振られた……」
人生何度目かの振られ文句を言われた悲しい帰り道。
今日はリョウといつも通り営業して、直帰して彼女との待ち合わせ場所に向かった。
わくわくしながら待ってたら、来るなり別れ話を切り出された…。
「はあ……」
うちに帰っても彼女の私物があるし、ますます悲しい気分に追い打ちをかけられそうだ。
部長には直帰しますって連絡をいれたけど、やり残した仕事もあるし会社に戻って時間を潰そうかな……コーヒータダだし…

営業課のフロアへ行くと、他の部署はもう暗いのにまだ明かりがついていた。
そっと様子を伺うと、部長がまだ残っているようだった。
「ん…?」
何か様子がおかしい 。残ってるからにはパソコンをカタカタしてないとおかしいんだけど、部長は下を向いて何やら一生懸命ピコピコやっている。
あれは……
PSP…?だよな…?
そっとドアを開けて部屋に入る。部長は横を向いてるし、イヤホンをしてるから俺には気づかない。
そーっと背後から画面を見つめると……
「あーーーーーーっ!!!!」
「うわああああっ」
俺のでかい声に驚いた部長が飛び上がって振り返る。
「それ、クリハンの3rdですよね。なんで持ってるんですか!?どこ探しても売り切れだったのに…」
部長は目をまん丸にして、イヤホンを外しながら俺をまじまじと見た。
「お前…なんでいんの。帰ったんじゃなかったのか?」
「う……」
俺が振られたのはもう過去のこと!悲しい恋はすっぱり忘れて前に進まなきゃ…。それより今は目の前にあるクリハンのが大事なわけで…
「そ、それはいいじゃないですか。それより部長、ゲーム好きなんすか?クリハンどうやってゲットしたんですか!?」
部長はいかにもまずいとこを見られた~って感じの渋い顔をした。あ、すげえ。ちゃんとクリハン持ちだ。
「…並んだ。朝から」
「発売日に?あれ?でも普通に会社来てましたよね?」
「昼からな」
そう言われれば発売日の金曜日は朝礼にいなかった気がする。半休とってたのかあ…。他人のことなんてあんま見てないからなあ。
「ってことは、クリハンのためだけに休み取ったってことですか!?」
「うっせーなあ、わりぃかよ!!」
なんだかすごく嬉しくなってテンションが上がってきた。いつもは仕事に厳しくて、ゲームとか漫画とか馬鹿にしてそうな部長が、朝からならぶほど俺が好きなゲーム…クリハンを好きだったなんて!
ちなみに、クリハンとはクリーチャーハンターの略である。
俺は椅子に腰を下ろして部長の手元を覗きこんだ。
「え、今レベルどれくらいなんすか…え、わ、わ、もう51!?だってこれ金曜日…4日前に発売されたばっかりでしょ!?どんだけやってるんすか」
「土日があるだろ、アキバで協力やりまくったからな」
「へえ~…すげえなあ…2ndもかなりやってました?」
「1500くらいかな。お前は?」
「え、俺なんて800時間とかですよ」
自分ではかなりやりこんでると思ってたけど、まだまだだったんだなあ…。

それから俺は、部長の後ろにくっついて一緒に画面を追っていた。見てるだけでワクワクしてくる。わかんないとこを質問するとすぐに答えてくれて、武器とかのアドバイスもしてくれた。
沈黙なんて全くなかった。ふと時計を見ると、23時半をまわったところで…
「部長、もう11時半ですよ」
「えっ!?11時半!?」
俺がそう言うと部長は急いでセーブ画面を開いてセーブし始めた。
「馬鹿お前っ、なんでもっと早く言わないんだよ」
慌ててコートを羽織って、PSPと充電器を鞄にしまった途端、扉がガチャリと開いて警備員のおじさんが入ってきた。
「あれ、まだ残っていらしたんですか」
「すんません、もう出ますんで」
そう言って頭を下げる部長のあとについて、俺も外に出た。
もっと話をしていたかったのに、残念だなあ…と思いながら。

「お前、腹減ってない?」
エントランスを出るなり、そう聞かれた。
「えっ、俺ですか?」
「俺が腹減ったから。ついでにどうかなと思ったけど…いいならいい。じゃーな」
「行きます行きますっ!俺、ラーメン食いたいです!」
部長がさっさと歩いていってしまいそうだったので、慌てて後を追いかけた。

会社の近くにあるラーメン屋に適当に入って、食券を買う。
先に部長が買ったんだけど、1回ボタンを押したと思ったら1000円札を追加してトッピングやら大盛やらをどんどん買っていく。課長とか専務みたいなメタボとは違ってわりとスラッとしてるのに、そんなに食べるのが意外でびっくりした。
「部長、そんなに食うんですか?」
「あ?まあ……お前は?何食うの」
俺が財布を取り出して買おうとしても、部長はその場から動かない。
「あ、いいんですか?」
「いいよ」
奢ってくれるみたいだ。俺が何も言わなくても、大盛の券も一緒に買ってくれた。

「お前、なんで会社戻ってきたの」
「部長こそ、なんで会社でクリハンしてたんすか」
一番気になってたことを聞くと、質問してんのは俺だろって感じのむっとした表情になった。
「別に…暖房きいてて暖かいしさ。家帰っても誰もいねーし。充電タダだし」
「ケチくさいなあ」
心の中で呟こうと思ったのに、つい声に出てしまった。
やばい、怒られる!と思ったのに、部長は全く気にしてない様子で淡々としながら言った。
「違うんだよ。ウチの奴ら、みんな残業しないでさっさと帰るだろ。ひとりになると漫喫にいるみたいな感じがして、楽しくなってきちゃうんだよ」
「はあ……」
ひとりになると楽しくなってくるって、寂しい人だなあ。いや、面白い人なのか?
「部長、結婚してませんでしたっけ?」
「してないよ」
結構女の子にモテそうなのに意外だった。でも前に食堂で女子トークをちらっと盗み聞きした感じでは、部長はサバサバしすぎとか、冷めすぎとか言われてたような気がする。
「で、11時過ぎると警備員が巡回にくるわけ。今日は遅くてよかったけどな」
そうだったんですか、と相づちをうってるうちにラーメンが運ばれてきた。
部長のにはなんだかいろいろのってるしチャーシュー丼みたいなご飯まである。
「ほんとにそんなに食えるんですか?」
「食えるよ」
部長がズルズルと啜りだしたので、俺も箸をつける。
半分ほど食べ終えたところで、「こっちはあんまうまくないけどこのメシはうまい」とぽつりと言い出した。
「へえ、この肉丼みたいのうまいですか?」
「うん。やるよ」
そう言って半分ほど残ったご飯をくれた。
「ん…ん!うまいこの肉!タレがうまい!」
「うまいよな」
そう言ってこっちを見向きもせずに「あんまりうまくない」ラーメンをすする部長。その姿がなんだかかわいくて、自然に笑みが零れた。

「俺もクリハン買えたら、一緒にやりましょうよ」
食べながら話しかける。部長は「ああ…うん」とか曖昧な返事をしながらスープをれんげですくった。
「俺の友達は斧が最強だっていうんですけど、俺にはいまいち良さがわかんないんですよね。動きが遅くてイライラするし。今、なんとなく普通の剣使ってるんですけど、やっぱみんなとは違うマニアックな武器を使いこなしたいんですよ!」
「斧はなあ…たとえば、あいついるだろ。4面のボス。あいつは体重軽いしすばしっこくて斧なんか当たんないけど、一定時間走らせとけば一瞬動きが止まる。で斧で叩けばすぐ死ぬぞ」
「えっ、そうなんですか!?いっつも攻撃するたんびに凶暴化するから、ごり押しでなんとかしてましたよ」
「まあ武器はこだわんないで使い分けるのが一番いいと思うけど」

完食してからも、クリハンのこととかゲームのこととかずっと話してた。店員に嫌な顔されてるのは俺も部長も気付いてたけど、それでも楽しい時間を終わらせたくなくて、ずっと粘ってた。
今日別れた彼女のことはすっかり頭の中から飛んでいた。彼女と付き合ってた期間は短かったけど、今日初めてまともに話した部長と一緒にいるほうがずっと楽しい。付き合ってた時、こんなに心から楽しいと思える時間ってなかったなあ。
そう思った。

あれから3日後。
会社の帰りに、今日こそは入荷しててくれっ!と願掛けしながら駅前の電気屋をふらっとしていたら……ついにあった!クリハン3rd!!
「やったああーーー!!」
その日は徹夜でやりこんで、次の日、朝一で部長のデスクへ向かった。

「部長、おはようございます」
「……おはよ」
いつもはデスクまで出向いて挨拶なんかしないから、訝しんだ視線で見られる。
「昨日、やっと買えたんです!あとで一緒にやりましょうよ」
声を潜めて他には聞こえないように言うと、軽く机をバンっと叩かれた。
「仕事中」
それだけ言うと、視線を手元の書類に戻した。
そうだ、部長はプライベートと仕事の区別にはやたらと厳しいんだった。
俺は馬鹿だからいっつも学習しなくて怒られるんだけど。今日は浮かれすぎてすっかり忘れてた。怒られ慣れてる俺は、
「あっハイ。すみません」
それだけ言ってそそくさと自分のデスクに戻った。またあとで出直そう。
「お前、なんで部長に挨拶してんの」
席に着くと、隣の席で同期のリョウが話しかけてきた。
「いや、ちょっと話があったんだけど怒られた。仕事中にすんなって」
「ふーん…?にしてもお前、酷い顔だな。目真っ赤だぞ」
言われるそばからあくびをする俺。
「昨日、やっとクリハン買えたんだよ!朝までやってたからさあ」
「あー、あの流行ってるゲームか。ほどほどにしろよ」
ぽんぽんと肩を叩いて、リョウは部長の所へ行ってしまった。リョウもやればいいのにな、クリハン。

午後の仕事に入り、俺はパソコンで仕事をするふりをしながら部長が席を立つのを待った。
ガタッと音がして部長が廊下へ出て行く。後を追いかけると、ちょうど自販機で買ったコーヒーを飲んでるところだった。
「部長っ」
緩慢な仕草で振り返る。ちらっと見えたコーヒーは微糖だった。
「今日も残ります?一緒にやりましょうよ、クリハン」
「いいよ」
また一緒に話ができる。嬉しくて心の中でガッツポーズをしていると、「買えたの?」と聞かれた。
「はい、昨日適当にまわってたら入荷してました。やっとですよ!友達もみんな買ってて話題についていけないし」
「よかったな。少しやった?」
「朝までやってました。今日寝てないです」
そう言うと、部長は例の渋い顔をした。それがおかしくて少し笑う。
「大丈夫なのか?」
「はい、もう全然!じゃ、俺今日最後まで残ってますから」
踵を返すと、「無理すんなよ」って声が聞こえた。社交辞令でも気遣ってくれたのが嬉しかった。

基本的に残業がないうちの会社は、19時をまわると残ってるのは俺と部長だけになった。
「…………」
「…………」
最後の一人が帰ると、どちらともなく目を合わせた。
「よし、やるか!!」
「はいっ、やりましょう!!」
やってることは決していいことじゃないのに、体育会系のノリで盛り上がってるのがおかしかった。
「2面のボス倒そう」
「えっ、俺まだ1面クリアしたばっかりですよ。絶対負けますよ」
「2人でやれば大丈夫だよ。お前のレベルも一気にあがるだろ。武器は槍にしろ」
部長の言うままに動いて、攻撃していると難なく勝てた。調子にのって通信プレイでどんどん強い敵を倒していき、最終的に粘りに粘って5面のボスまで倒した。
「っくあーーーーっっ!!!や、やっと死んだ……俺手の汗やばいっすよ。堅すぎだろ、こいつ…」
「はー、疲れたな…おっ」
「あっ、これって…」
倒したクリーチャーからアイテムが出てくる。1000分のっていうくらいの確率な、激レアなアイテム「象の牙」だった。
「うわっ、すげえ!!象の牙だ!」
「まじかよ、俺もまだ持ってなかった」
どちらからともなく顔を見合わせて、ニッと笑い合う。
「やりましたね!部長!!」
「よかったなあ、お前序盤にこれ手に入るとラクだぞー」
部長が笑ったとこ、初めてちゃんと見た。笑うと年齢よりも幼く見えて、かわいいなと思った。

それから仕事が終わってからの数時間、部長とクリハンするのが日課になった。たまに帰りに飯食いにいったり。俺はそれだけが楽しみで楽しみで、それだけのために毎日会社に行ってるようなもんだった。
「すみません、今日は回線の点検があるんです。社員のみなさんには20時にはお帰りいただいてます」
いつものように始めようと思ったら、俺達があんまりに熱中してやってるもんだから気づかれて、でもそれ以来黙認してくれてる優しい守衛さんに話しかけられた。
「あ、はい。すみません、すぐに出て行きます」
部長が身支度を整えて席を立つ。残念だなと思いながら、俺も守衛さんに会釈して外へ出た。

「…俺んち来るか?」
エントランスを出るなりそう聞かれた。
「えっ?いいんですか?」
「こっから二駅あるけど」
「でも、俺はその辺の喫茶店でもいいですよ」
「…公共の場ではやりたくない」
俺はあんまりそういうの気にしないけど、確かに大の大人が二人してゲームやってんのは恥ずかしいかも。他人に見られるのが嫌なのかもしれなかった。
「わかりました。じゃあ、お邪魔してもいいですか?」
「うん」
喫茶店なんかより部長の部屋でやったほうが絶対楽しいに決まってる。わくわくしながら、駅までの道のりを歩いた。

「お邪魔します。わあ…綺麗ですね~広いし…」
部長の部屋は広かった。一人で暮らすにはちょっと大きい気がする…部屋の中はすっきりと片付いていた。
「悪い、先風呂入ってきていい?適当にしてていいから」
「あ、はい」
部長がバスルームへ消えて、改めて辺りをぐるりと見回す。大きめの本棚があって、マニアックな青年コミックが棚いっぱいに並んでいた。グロいのと暗いのが多い。俺が知ってる作品も多くて嬉しくなる。部屋の隅にはバイクと車のカタログが積まれていて、部長って多趣味なのかな…と思う。
ガチャ、と音がして振り向くと、タオルをひっかけた上半身裸の部長が出てきた。上着を忘れてきたみたいだ。
「うわ…ちょ、ぶちょ…」
俺はその上半身に釘付けになる。腹筋は完璧に6つに割れていて、胸のあたりの筋肉もすごい。なのに肩幅は言うほど広くなくて、女が毛嫌いするようなマッチョじゃなくやっぱりすらっとした印象をうける。
「すげ…何かスポーツやってたんですか?」
「ラグビー」
「へえ、すげぇ…ちょっと触ってもいいですか?」
男の俺でも惚れ惚れするような肉体だった。俺も結構鍛えてたつもりだったけど、こんなん見せつけられたら完璧に自信をなくす。
「触ってもいいかって、変なやつだな。いいよ」
部長はあの子供っぽい顔で笑った。腹はめっちゃ堅くってボコボコしてる。無駄な肉がない…。
「あんなに食べるのに。どうしてですか」
「体質だろ。昔からだよ。10年後が怖いけどな」
そう言いながら部長は服を着た。
あんな体になれたら脱ぎまくって友達に自慢しまくるのにな。かっこいい。
「あ、部長、「ウシシマくん」の20巻、もう出てますよ」
「えっ、そうなの」
さっき本棚を見てて思ったことを言ってみた。
部長はどこで終わってたっけと呟きながらウシシマくんの19巻をぱらぱら捲った。俺も次の発売日までに話を忘れてよくやるから笑ってしまった。
「なんで知ってんの」
「俺、一昨日買いましたもん」
「ふーん」
俺はいそいそと鞄からPSPを出した。
「さーやりますか!!今日、フルで充電してきましたよ」
「んなの気にしなくていい。挿しながらやれよ」
何気ない言葉に嬉しくなる。部長のお言葉に甘えて、コンセントに充電器を挿してから狩りをはじめた。

そんな生活が何週間か続いた頃、食堂でリョウと昼飯を食ってるときだった。
「で、いつ志野部長に告白すんのよ」
近くに座っていた女子社員の会話が聞こえてきた。志野部長とは、俺と毎日クリハンやってるあの部長のことだ。
「ちょっとっ、声が大きいよっ」
そう言って周りを窘めたその子をちらっと見てみる。知らない顔だから他の部署の子だ。背が小さめで、顔の、「綺麗」というよりは「可愛い」のほうが似合う女の子だった。
「あんな無愛想で怖い人のどこがいいんだかわかんないけどさ。早くしないと誰かにとられちゃうよ」
「ぶ、無愛想なんかじゃないよ。告白…したいけど、私みたいな事務の子なんて…きっと相手にされないよ」
「何言ってんの。好きになるのに事務も営業も関係ないじゃない」
…この子は部長の何を知ってるんだろう。どこが好きなんだろう。クリハン大好きでウシシマくんが好きで、実はめちゃくちゃ大食いで、仕事中は厳しいけど笑うと子供みたいで可愛いってこと、知ってるんだろうか。
「ふーん。部長って結婚してなかったのか」
俺と同じように女子の会話を聞いてたリョウがそう呟いた。
「うん…」
「もてそうなのにな」
もしあの子が告白して部長の裸を見るようなことがあったら一発でノックアウトだろう。もし付き合いはじめなんてしたら…あの部屋に入り浸る可能性もあるわけで…クリハンはどこでやるんだ?会社がだめなときは…いや、その前に俺と一緒にいる時間がなくなるんじゃ…だってデートとか…
考えれば考えるほど焦って頭がパンクしそうになってくる。
「リョウ…」
「ん?…何お前、食わねーの」
「いや、食う。食うよ。食うけどさ……あのさ、友達のもっと上…って、なんだと思う?」
自分でも何言ってるかわからない。けどリョウはこんな俺には慣れっこなのか、一瞬ぽかんとしてからすぐに答えをくれた。
「親友じゃないか?」
親友…親友とも違う気がする。だいたい親友は同じ立場のヤツのことを言うと思う。俺と部長は上司と部下の関係だし…
「他には?」
「他って…うーん…」
女子の集団はまだ早く告れだのなんだのと騒いでいる。早くしないと…
うどんをずるっと啜ったリョウが言う。

「好きなんじゃないの?」

好き…好き…?
そう言われてもイマイチぴんとこない。
「誰にも裸を見せたくない、ずっと一緒にいたい、俺以外に笑って欲しくない」
「好きだな」
断言されて、確かに俺がリョウの立場だったらそれが好き以外の何があるんだって言ってると思う。
まだ半分以上残ってる俺の皿を見て、さっさと食い終えたリョウは席を立った。
「頑張れよ」
好き…俺、部長のこと好きなんだ…
そう自覚した途端、やたらと心臓がバクバクしてきた。この前見た風呂上がりの裸ばっかり浮かんでくる。
「っ…」
やばい、勃ちそう…
下半身を誤魔化すように、残っていた飯を掻き込んだ。

仕事が終わって、いつも通り部長と二人っきりになった。疲れた肩を揉みほぐしてる部長に話しかける。
「部長、今日は部長の部屋に行きませんか?えと…理由は…特にないんですけど…」
「いいよ」
特に理由も聞かず、「いいよ」と言ってくれる部長。好きってことを自覚すると、こういう淡白っていうか、ドライなところも好きだなって思う。
「何か食ってくか?」
「いや、どっかで買っていきません?」
どっちでもいいけど、と呟いた部長と一緒に、とりあえず駅前のスーパーに行くことにした。

もうすっかり慣れ親しんだ部長の家。自分の家に帰ってきたみたいにほっとする自分がいた。
「瓶あるけど、飲むだろ」
真っ直ぐ冷蔵庫に向かった部長は、瓶ビールを2本取り出して持ってきた。キンキンに冷えていて美味しそうだ。
自分で手酌して飲もうとしたから、「あ、お注ぎします」と条件反射みたいに言ってビールをひったくった。
「さんきゅー」
へらっと笑って一気に飲み干す部長。ドキドキが止まらなくなる…
「あの、部長」
「んー?」
「あの…ホモ…とかって、どう…思います?」
引かれるかと思ったら、意外にすぐ答えが返ってきた。
「別に。本人たちがよければいいんじゃねーの」
「…本当に?」
それを聞いて立ち上がった。
「部長」
「ん…」
「好きです」
ぎゅ、と手を取って、真っ直ぐに目を見つめながら言った。手が汗ばんでぬるねるしてるのが自分でもわかる。
「ああ…うん」
今ホモがどーのって話をしたのに、全然相手にされてない。俺の本気が伝わってない。会社の先輩として、って意味でしか伝わってない。
「本気で好きなんですっ!」
そのままがばっと床に押し倒した。
「うわっ…」
「誰にも裸を見せたくないし、誰とも付き合って欲しくない。俺とずっと一緒にいてほしいんです」
そこまで言って初めて、部長の目が揺れて見開かれた。
「あの……お願い、きいてもらってもいいですか」
Yシャツのボタンをぷちぷち外す。そのうち焦れったくなって、引き裂くみたいにして引っ張って全部飛ばしてしまった。
一度だけ見た均整のとれた上半身が露わになる。鼻血を吹き出してしまいそうなくらい綺麗だった。
俺は呆然としている部長の両手を取って胸へあてがい、「だっちゅーの」とはちょっと違うけど……そんな感じにして、強制的に胸を寄せさせた。
ズボンの前をあけて、すでに勃起しているちんこをずるりと取り出す。
「な、なにっ……」
「おっぱい両手で寄せて、俺の挟んでください」
部長の胸は筋肉で綺麗に盛り上がってて、めちゃくちゃエロい。寄せても堅いせいで全然寄ってないけど、それが逆に燃えた。
「パイズリしてください」
「な…ひっ、ぁっ!」
ずり、と胸の谷間にちんこを当てて滑らせた。
「わ……すべすべ…」
「あっ……っ…!!」
先走りがどんどん出てきて、部長の肌も汗ばんできて、滑りがよくなってくる。肌の吸いつく感じが気持ちよくて、腰の速度を早めていった。
「うあ…ぁ、ぁ……」
調子に乗って部長の顔に先っぽを当てないようにしながら、位置をずらして竿を乳首に擦り付けた。
「ひぃっ…」
「っ、やべ…コリコリしてて…気持ち…」
「ん゛っ、や…ぁ…」
最初はふにゃっとしてたけど、擦り付けてくうちに固くなってきた。
反対側にも同じようにちんこを擦り付ける。散々いじられた乳首は、真っ赤に濡れて先がピンと尖っていた。
「乳首、気持ちいいですか?」
まるで弄って、ってお願いしてるみたいだ。こっちは指でいじめることにして、腰は止めずにそのまま動かす。
「…っんなわけねぇだろっ!!」
「だって、こんなに勃ってるよ…」
きゅっと引っ張って、先端に爪をたてると、部長の顔が真っ赤になって歪んだ。
「それは、お前があ…あっ!」
膝を立てて、真上から亀頭の部分で乳首を押しつぶした。敏感な先端に固い乳首が擦れるのは、めちゃくちゃ気持ちいい…
「はあ…たまんね…」
「なにして…あ…っや、ぁ…」
腰を引くと、尿道からぷくっと出た先走りが糸を引く。その様子が部長にはバッチリ見えてるはずだった。
「あ…ぁ…」
「ね…、こうやってると、乳首が俺の尿道ん中に入っちゃいそうですよ…」
「っ…」
見せつけるように擦り付ける。それも気持ちよさそうだな、と一瞬思った自分が怖い。
「あっ、も…いく…」
最後にぐりっと強く押しつけて、綺麗な腹筋の上に放った。
「っっ…!!」
部長の体がびくっと跳ねて、腹筋がひくひく動いた。動きに合わせて濃い精液が、床に落ちていく…
「はあっ、はあっ、はあ…っ」
動いた俺の方が疲れてるはずなのに、部長のほうが息が荒い。それを見てたらまたムラムラしてきた。
「ごめんなさい…もう1回出してもいいですか?」
「も…やめろ……」
やめなきゃだめだと思うけど、ちんこは勃起してるし、部長はエロいし、どうしても擦りたいのを我慢できなかった。
「うんっ…ぁ…」
出したばっかりでまだ温かい精液を塗りたくって、さっきと同じように滑らせた。
「顔に…かけてもいいですか…?」
ダメもとでお願いしてみると、信じられないような物を見る目で見られた。傷つく…。いや、確かに変態的なことはしてるけど…
「だめだ…絶対すんなっ…」
「どうして?じゃあ、どこならかけてもいい?」
「っ…」
さっきは乳首の刺激でいけたけど、今は部長の汗だくで眉間に皺を寄せてる、苦しそうな顔だけでいけそうだった。
「…は、腹っ…腹にかけろっ……」
「……はーい、わかりました」
残念だったけど、自分から「かけろ」って言ってくれたことにすごく興奮した。
「はあっ……すべすべしてて…すげえ気持ちいいっ…」
「んっ、ん゛っ……んぅっ……」
滑らすたびにぐちょっ、ぐちょ、とエロい音がたつ。
部長は顔を真っ赤にして唇を悔しそうに噛んでいる。こんな顔もするんだ……。たまんない…。このまま顔にかけたいよ…
「は、出る、出しますよ…っ」
「っぁ…あっ!ぁ、ふ……っ」
2回目とは思えないくらい、たくさん出た。すっきりして、幾分か冷静になる。上から見下ろすと、腹の上も下も白い水たまりみたいになっててすごい有り様だった。
「部長」
部長は手で顔を隠して、何も答えない。
「好きです」
何も言わない。
「俺のこと、好きになってください」
続けて勝手にこんなことしてごめんなさい、やめろって言ったのにしてごめんなさい、と謝った。
「掃除しろ…」
ぽつりと掠れた声が聞こえた。「あ、はいっ」と返事をして適当にタオルをひっつかんでそっと拭う。綺麗になるとむくりと上体を起こした。目が合う。
ドキリとした。表情からは、部長が何を考えてるのか全くわからない。「風呂入る」と告げて、そのままバスルームへ消えた。

体育座りをして丸くなっていると、がちゃっと音がして部長が出てきた。腕を組んで、壁に寄りかかって仁王立ちしてる。…怖い。何を言われるか、わからないから怖い。
「ウチの会社、社内恋愛禁止なんだよ」
「えっ、そうなんですか」
知らなかった。けど、色恋沙汰の話は毎日のように聞く。誰も守ってる人なんかいない。
「だから、好きとは言えない」
両思いになっちゃうから…ってことなんだろう。
「けど…お前とは、一緒にいてやってもいい」
はっとして顔をあげた。俺は今泣きそうな顔をしてると思う。
「会社以外でも?」
「………」
「今までみたいに、一緒にいていいんですか?」
「………」
ちゃんと見てないとわからないくらい、小さく首を動かして頷いた。
「あー、あー…お前、とりあえず今日は帰れ」
「えっ、どうして?クリハンやんないんですか」
「いいからっ!」
仕事中怒ってるときのテンションで追い出される。
名残惜しげな視線を向けると、
「…またな」
そう言ってバタンと扉が閉まった。聞こえるはずもないのに、
「はいっ!」
俺は無駄にでかい声で返事をした。

おわり

↑参照 トモとトモの話<2>~初めて編~ 『またな』 またなってことは、また来てもいいってことで。俺の居場所がある...