ポルノグラファーの中で官能小説が出てきました。(検索から来た人のために言うと、このブログはBL漫画感想ブログです)
それから官能小説のことが頭から離れなくなったので買ってみました。
ほんとにびっしり辞書仕様
中身がぱっと見こんな感じなので、カバーだけ差し替えてそのへんに置いとけば辞書だと思われる。
これを〇学校の図書室に置いて純粋に辞書引こうとした〇学生がどんなリアクションするか見たい
100人中100人が読み耽ると思うw
ほとんどが女性器の表現で構成されている!
そらそうかwww
★当たり前ですが男女表現のアレソレが多いので苦手な方は注意してください。
官能小説用語表現辞典を読んでみた
官能小説ってどう考えても大喜利大会になっとるやんと思ってたらやっぱり大喜利大会だった。
おめさんのオメさん
「ああ菜月……おまえのオメさんは何て具合がいいんだ。 締めつけられて、最後にはとろけそうだったよ」
「うち、ものすごう良かったどす。やっぱり、あんたでないとあかん」
(子母澤類『紙園京舞師匠の情火』)
おめさんのオメさんwwwww
オメさんのイメージ図
長寿の薬
自分の鼻先が処女の愛汁で濡れていることに気づいた貫太は、
長い舌を伸ばしてペロリと舐めとり、「長寿の薬ですだね」と呟く。
(鳴海丈「花のお江戸のでっかい奴「色道篇」」)
「長寿の薬ですだね」
wwwwww
田舎wwwww
じいちゃんがエロってるのしか想像できない
空家
「どうして駄目なんだい?
空家なんだろう。気持ちよくしてやるよ」
(北沢拓也「女宴の迷宮 特別闇社員」)
全宇宙と響き合う孔
神秘的すぎて一種の宗教感ある
自分だったら読者の突っ込みを待てないので我慢できなくてこう書く
体内の奥深くで霊動を発するためのパワーを吸入する入ロは、
その赤い裂け目の滝なのだから(?)、
そこは全宇宙と響きあう孔であり(?)、
そこに宇宙の生命根である男根をインサートする前には、
念入りにロ潔めをして、お迎えの礼節をとらなければならないのだという(?)
(南里征典 『欲望重役室』)
教祖様に突っ込む小説なのか、
相手のことが好きすぎてコスモになってるのか
ブリ子(???)
大石は出没運動を早め、爆発点に到達した。
結合部をしっかりと密着させ、ダイナミックに男のリキッドをブリ子目がけて放出する。
「アン…… 、アン……」
大石が男のリキッドを放出するたびに、
秋田おばこは可愛らしい悲鳴をあげた。
(豊田行二『婚色の狩人』)
全ての意味がわからん
リキッドwwwwwたった6行の文章に意味不明単語5こくらい入ってんのすげーな
ターボスイッチ
この可愛い器官こそ、美少女オナニストの欲望を煽り立てる、
ダーボスイッチに違いなかった。
(瀧川真澄「制服生人形 十四歳の露出志願」)
ターボスイッチwwww
??
十四歳ってタイトルに年齢いれられるのすげーな
食べ物表現多すぎ
読む前は想像もしてなかったんだけどかなり食べ物の比喩が多くて驚きました。
牛タン、餃子、クロワッサン、アンテナとかインゲンマメとかイクラ
中華肉まん(尻)、ローストビーフ
ピオーネ・・・。葡萄では終わらず品種名
ピオーネおいしいよね
カスタードのクリームとかグレープフルーツジュースとか意味わからん
やりたい汁www
夜中に読むと軽い飯テロです。
ここだけ見ると完全に食べ物辞書に見える
さてこれは何の項目でしょうか。簡単かな。答え:おっぱい
インド鮪のトロ場
国産マグロじゃだめなのかな?というこだわり
エロ関係の単語ってほんと響きが面白すぎて無理だな
当たり前だけど日常的に耳にしない言葉だから・・・
すきやきシリーズ↓
焦げたすきやきの脂肉
すき焼きのあぶら肉
すき焼きの残り肉
残り肉が一番ひどくねえ
焼き過ぎたローストビーフもあるけど基本みんな焦がしてるよ・・・
グロ部門
「千匹の小さな虫がざわめいているような感触」
おええええええ
あとロリータエキスwww
女性器表現は秘と肉から始まるのが多いかな。
尻と穴の表現
最高級の霜降り肉
ようやくロ元をほころばせた瀧川は、引き続き左手で背中を撫でまわしながら、
右手を盛り上がった尻肉に載せた。
着物越しというのは残念だが、むちっとしたママの尻は、ロに入れただけでとろけてしまう最高級の霜降り肉の感じがする。
(一監川京『淑女専用治療院淫ら愛撫』)
円環
(橘真児「童貞教室 女教師は少年キラー」)
まどか??www
でもこれ文庫版が2006年に出た本なのよね。
虚淵がこの本に感化されたのかもしれないね やっぱ肛門は「菊」の多さだな
これ菊?
濃いミルクココア
それからアヌスです。
意味がわからんけどこういう一人称で進むのもいいねえ。淡々と中継していく感じエロいですね。
尻の穴表現はほとんどがアヌスでしたね・・・
アヌスがメジャーなんですかね・・・自分BL読んでてアヌスって単語が出てくると笑ってしまうけど
アナルにしてくれ~
「レモンの先」とか見るたびに思い出すからやめれ~ みかんのヘタ的なやつ
男性器表現
やっときたー!
竿リン
竿リンwwww
あだ名wwww
さおりんと聞いて出てくるさおりちゃんのイメージ
こんなこと言ってくる受けいたらやだなあ
こういう活発な女の子にやられたいって思ってる男子は多いのではないでしょうか?(ちょっとわかる)
いけない張本人
口でいけない張本人を監禁し、舌で拷問にかけた。
(矢切隆之「相姦 美母の肉人形」)
いけない張本人wwww
確かに張本人
お刺身
「ね、お醤油はないけど、あなたのお刺身、喰べちゃいたい。ね、いいでしょう」
意味を了解して、香坂は仰向けになった。
(南里征典「欲望女重役」)
意味を了解(?)
「喰」になってるのがお刺身と珍棒の差かなあ
刺し身だったら字が「食べる」なんだろうなあ
醤油をつけるところ想像すると滲みて痛そう
キリタンポ
ブリ子がキリタンポを引きこむように締め付ける。
(豊田行二『婚色の狩人』)
またブリ子、お前か・・・
ブリ子って名前じゃなくてもちろん隠語ですよ・・・
おのれのタフボーイ
タフボーイwwwww
wwwww
何言ってんだこいつ
カトリーヌとタフボーイのイメージ図
形状記憶合金
「わあ、硬い。これって形状記憶合金みたい」
(南里征典「特命 猛進課長」)
ビッグ・コック
(安達瑶「牝獣の「肉檻」淫辱の肛菊しゃぶり」)
明王の剣
欲しい、欲しい、明王の剣が欲しい。入れて、入れて、 入れて。
しゃぶる男のペニスが、冴子には明王の剣のごとく思えた。(赤松光夫 『女総会屋」)
これも宗教か
鼠の亡骸
鼠の亡骸ってこれチン棒の表現ですからね。発想がすげ~
そしてあながち遠いところにあるものでもないかもしれないって思わせるのがすげ~
タマ表現↓
熟した渋柿
これ誰もがなんとなく思い浮かべるやつだけど暗黙の了解で言語化してこなかったやつwwww
やばい笑った
ちんこは「肉」から始まる言葉が多い。肉弾とか肉刀とか肉のバットとかねwww
あと「太い~」がつくやつも多いかな。
精液
チンスープ
「あ、はい。」
すげえめんどくさいタイプだと思われてるぞこの先生
声編 棒読み喘ぎが気になる
犬?
っていうかこれまとめ作者もオリジ作者もどんな顔して書いてんだこれwww
一番笑ったのよかよかよいよい、わいわいどんどんだけど
どうしちゃったのコレ
後家は、もだえにもだえる。
「アアアアアアアア、それまたいくわな。アレアレ、 ウウウウウウスウスウムウムウ、はあはあ、よかよかよいよい、わいわいどんどん、よいよいわいわい」
どうやら、本人もなにをロ走っているのか、わからな くなっているらしい。(大下英治「写楽おんな秘図」)
wwwww
wwwwwww
作者がちょっとストレス溜まってたのかってレベルで涙出るほど笑った
ミサワ風に言えば精神が振りきれすぎている
これとオノマトペ編は全てに笑う
「ボッキン!」wwww
声編、「これいい喘ぎだな、使わせてもらおう」ってなるのが見事になかったな。
「中が戦争になっているのよッ!」はちょっといいなと思った。
「あ~っ、浮いてくよーっ。お尻が浮いてくよーっ。お尻が、なくなるなくなるーっ!」
遊園地?
「あ~~んっ。ふぁ~~~んっ。い~~~っ。
オ×××が、いっ。う~~~~んっ。目が回るっ。ぐるぐる回るっ……。
いいのっ。いいっ。どうしてなのっ?高田さん、教えてっ。
わたし、狂っちゃうっ。ねっ。死にそっ。あ~~~んっ。くるっ。くるっ。きてるっ……」
佐和子は片手で畳を引っ掻き、紅潮した顔を右に左に激しく振ってよがった。
(安藤仁 『花びらさがし』)
ぐるぐるまわーる ぐーるぐるまわーる
なんて酷いんだ・・・全部に添削したい
したら別物になった
最後のほうちょっとタイプミスしてたw
この「。」の使い方は絶対間違ってる!
喘ぎに「。」は不要!
いいのか?と思った喘ぎ
「あうーん」
「あーん、いやーん、恥ずかしい」
「あぁ~ん、もっとぉっ~ん」
「あっ、うっ~~ん、くくくっ~~ん」
やる気
喘ぎは「・・・」の間が大事で
点が1コあるかないかでだいぶ印象が変わると思うよ。
喘ぎの「、」「っ」「・・・」は非常に大事なのだ。「。」の存在はいらない。
この「あうーん」のように何もないと非常に間抜けなイメージになる
いいのか男性?それで!!そこ気になんないの!?
実用できます?
「ホォーォ!」
うーん鯨の鳴き声かって感じだけど、、
「ぉ」は使い方と頻度によりますね。
BLとの違い考察
そうそうあと読んでてやっぱり官能小説にもそれなりに近親があるんだなーと思いました!近親はいいものだ!
BLより多いのかな?少ないのかな?はわからんけど
「え、どういう意味?」なのが大量にあって面白かったです。フィーリングで感じるやつでした。
BL小説では、わりとみんな使うエロ表現はおんなじなのかなと思うんだけど、(孔はあるけどピオーネはないと思う)
あんまり読者を笑わせに来ない表現のほうが多いんじゃないかな?と。
萌え重視だからあんまり笑える表現を取り入れないのかもしれない。
そういうのには男子より女子のほうがうるさいと思う。
多分、女子は、「激アツの雄ゼラチン」とかが出てくると、
そこで「何言ってんだこいつ」ってなって冷めるんだけど
男はそんなことないのかなあ?
あんまり、なんとも思わない?
これ読んだら官能小説何冊か読みたくなるかなーっと思ったけどもうこの大量の抜粋文で満足だった(笑)
どうやってエロにまで持ってくのかなーって部分は気になるけどねー
多分官能小説には挿絵は入らないですよね。そのへんもBLとの違いかな。
というよりも、逆に官能小説作家さんにBLを書いてもらいたいと思った。
漫画は、リブレのPGシリーズですでにエロ漫画家さんがきてるので、
今度は小説で、官能小説で話題の@@がBLに登場!!みたいな感じで大々的に売りだしてほしいですね。
自分は真っ先にレビューを書くと思います。
あとがき
文学系の小説誌のある編集が、官能小説の作家は安易だ、と私に言ったことがあります。
たしかに、官能小説の作家の中には作家精神のとぼしい人もいますし、
安易に書いたと思われても仕方のない作品もあります。
官能小説には~じゃなくて「作家の中には~」っつーのがめっちゃうけた
読者をナメてはいけません。それは、読者がお金を払って本を買うには、
それなりにきびしい注文があって、代金に見合った要求があるのは当然です。
作家が安易に書いていては、とてもその要求に応じることはできないはずです。
まさに骨身を削るようにして、精一杯の能力とエネルギーを作品に注入してると思います。
それは、ほかのジャンルや作家と違いはありません。
うーん熱いあとがき!!
でね、あとがきを読むと
どうして官能小説はこんなにいろんな表現をするようになったのか?
ってことが書いてあるのよ。
昔はこういう本を発行するにはチェックが厳しくて、
書くとアウトだったもの
「挿入」→警察が飛んでくる
「入れた」→警察が飛んでくる
「身体を重ねた」→OK 入れたかどうか確実ではないから。
性器の表現とかも同じだったから、
>直接的な表現は避けて、読者には十分にそのシーンが思い浮かぶように苦戦したのです。
あ~~~なるほどな~~~すごいしっくりくる!
そういう事情だったのか~
なんかそうやって歴史を知るとすごく身近に感じられる感。
官能小説の淫靡な豊潤さは、変な言い方をすれば、作家と警察の二人三脚によって蓄積されていくことになりました。
作家×警察
表現が完全に自由になったのは1980年になってからなんだけど、
やむをえない事情から始まったのだけど
みんな先輩たちの表現方法を受け継いで、
今もずっとそんな感じの形になってると。
正直言ってなんでこんなアホなんだろうと思うものが多いけど、歴史ありだー
そしてこの作者の方は官能小説講座の講師をやられているそうですが、
いつも定員超えで若い女性から中高年男性までいろんな方がいるようです。
これが書かれたのは10年前だけど
今もきっと盛況なんじゃないかなー。
文庫版のあとがきに寄せて重松清氏(笑)
小学校の頃、文学少女ぶって「ナイフ」がすごい好きでしたね。あれも結構エロかったと思います。
Wikiを見てみるとほんとにR18小説も書かれてる!へえーっ
霧の中のエリカ、綺麗なタイトルだなー
重松氏のあとがきは、突き詰めれば
「入れて出しておわり。だからこそ書き手はさまざまに工夫を凝らす」
と書かれていて、確かにベリーショートあらすじにすればほんとに「入れて出して終わり」なんだよなあって。
そこから妄想や体験や性癖を膨らませて、こんなに新しい日本語が生み出されるジャンルって素敵だよね。
僕も読んで勃起します(なんか、恥ずかしくなってきたな)(要約)がうけた
官能小説は基本男1人、女1人になると思うので
男は棒だけの役割じゃなくて、男も魅力的なキャラでなければならんよね。
そうしないと読んでもらえないでしょう。
BLは受け攻めでどっちも美味しいけど
あと百合も結構あるのかな?そこに棒が絡んでくるのかはわからんけど。
参考タイトルで一番多いのは「人妻~」かね(笑)
人妻蜜奴隷、人妻狩り、人妻のぬめり
あとタイトルに「若継母・二七歳」「春香二〇歳—初めての相姦体験」ってわりと年齢が入ってるのも特徴かもね。
もし自分が文系の大学に入ってたら、「卒論」というやつでこういう男向けのエロと女向けのエロ表現の差のレポートを書きたかったです。
この用語集のBL版、
「BL小説 用語表現辞典」も見てみたいですねー
っていうか自分が書きたいですねー
う~んこの記事を書くにあたりエロ単語を打ったら非常に恥ずかしかったのでこれを手書きするとなるとものすごく恥ずかしいと思います・・・。
丸木戸マキさんの『ポルノグラファー』、装丁について書いてくださっている方が多いのでここでひとつ裏話を。カバー&本体表紙の手書き文字は祥伝社の男子営業Aさんの直筆を素材として使用しています!!ご協力に感謝…(いろいろな意味で!)>RT pic.twitter.com/Aiedy7ogBT
— onBLUE編集部 (@onBLUE_ed) 2016年5月31日
最近はBLもあんまり官能小説との差がなくなってきましたね。
タイトル的な意味で。露骨(笑)
可愛いイラストでものすごいタイトル!って結構あるよね~
オメガバースが出てきたからもうなんでもありで、
そのうち全員にちん○んが生えてるって官能小説とかエロゲもブームくるんじゃないかな?
本の惜しい点
男性器表現項目がもっとあればよかった。
まとめ
官能小説は大喜利大会(しかし歴史あり!)
表現に困ったときは何かしら食べ物を拝借する
この記事を書くにあたりものすごく便利なOnline OCRというサイトを使用しました。
画像の文字を抽出してくれるんです。
その精度がものすごい。
小説の感想を書く人には是非活用してもらいたいです。
*ちくま文庫「官能小説用語表現辞典」より全て引用。